#22 連立与党とは難しいもの
皆さん、新年おめでとうございます。
今年も各地からもらった年賀状の中にいろいろと絵や写真で趣向を凝らしたものを見るにつけ、文章だけの味気ない私の年賀状が見劣りします。来年こそは気の利いた年賀状をつくるぞ、と思いながら何十年が経ったことか。
さて、今年は「若者塾」ではなるべく政治については書かず、生き方の上で知識武装してもらえることを重点にしたいと思います。
今回は、前稿の余波からもう一回政治について書きます。また批判を受けるかもしれないが、文が長いのです。今年の課題は、「短く、面白く」にします。
これから開かれる国会においては、野党は重要政策について与党に問題を明らかにさせ、改良を求めることに集中し、資金疑惑は捜査当局にしばらく任せて国会審議を停滞させることは控えてほしい。まして、野党が倒閣を意図することは国民のためにならない。野党、特に自民党は我慢すべき時には我慢し、じっくりと大きく再建を目指すことが将来につながると信じます。
◇ 民主党の資金疑惑
鳩山首相と小沢幹事長の管理団体による政治資金の疑惑が関心を集めている。私はメディアが伝えるほかには情報を持たないので、皆さんに疑問を投げかけるだけにとどめたい。
法律で定める政治団体は、毎年都道府県の選挙管理委員会に収支報告書を提出しなければならないが、なぜ選挙管理委員会は疑惑をチェックできなかったのか?
選挙管理委員会を主管する総務省は、なぜ監査体制を長年放置してきたのか?
収支報告書は毎年国の官報と都道府県の公報に公表されるのに、なぜメディアはもっと早くスクープできなかったのか?メディアは事件の後追いだけをやっている。
検察庁も国税庁もなぜもっと早く捜査に入らなかったのか? 特に、鳩山首相のケースでは8年間も見過ごされてきた。
小沢幹事長も鳩山首相もあれほどの金持ちでありながら、なぜ公認会計士を雇って監査を受けてこなかったのか?監査を避けてきたと思われても仕方がない。
◇ 騒動屋の政治家
私が意味する騒動屋とは、世間やメディアの関心を引くために騒ぎを大きくせずにはおられないタイプの政治家のことだ。小沢一郎を筆頭に、田中眞紀子、亀井静香、石原慎太郎などが代表格だろう。彼らは地道な日常努力に関心が薄く、一発でかいことを打ち上げる。騒動を生きがいにしているから危ない。
◇ 小沢幹事長の権勢
先の衆議院選挙で当選した新人議員を含めると、小沢グループは衆参合わせて120人の他派を圧倒する最大派閥になった。
内閣が事業仕分け人を小沢幹事長の了解なしに小沢派新人議員を選んだことにクレームをつけ、新人議員を入れ替えさせた。行政やビジネスの経験がある議員から市会議員にも当選できないような議員もいる中で、新人議員を一つの括弧でくくることは妥当ではない。
私は小沢親分が配下の組員を無断で使ったことに異議を唱えたのだと思った。
600人もの小沢訪中団が配下議員をはじめ、一人一人を故錦濤首席とツーショット(これ日本製英語)の写真を撮らせた。朝貢外交のようで国民の一人として恥ずかしい。
さらに、「私は日本の人民解放軍最高司令官」と言ったそうで、これはひど過ぎるな。
◇ 連立与党
沖縄基地問題で社民党の福嶋代表が沖縄県内移転に強く反対している。鳩山首相が唱える「社民党も米国も受け入れる解決」というのは、本当にあるのか?
福嶋代表は消費者庁少子化対策担当大臣なのであるが、基地問題に口を出すのは党代表の立場であるからだ。連立から社民党外しの声が出てきているが、閣議においてただ一人署名しないのであれば、連立外しより閣外協力に変えるべきだろう。多分辞任するだろうか。
◇ 対米突っ張り外交
私が昨年六月、アメリカに1週間余り滞在した間にはメディアには日本に関する報道は何もなかった。これまでも日本、英国、カナダに関する報道がなかったのは常のことだ。関係が良いことの証であり、また、日本について関心が薄いことでもある。
ところが、アメリカのメディアによる日本の外交に関する報道が日本のメディアに紹介されることが多くなった。日米安保条約をはじめとして、日米関係が議会や一般市民に関心をもたらしたことは突っ張り外交の成果と言えるだろう。
ここで小泉元首相の対中突っ張り外交と比較してみよう。
私はアジアの各国(ちょっとオーバーかな)に情報源を持っているが、彼らによれば、小泉対中外交は中国から国境で圧力をかけられるベトナムからインドまでの政府は支持していた。しかし、鳩山外交が反米親中と見られて、沖縄米軍基地の県外移転に対してはこれらの政府が反対している。
鳩山首相は、対米突っ張り外交にいつ鉾をおさめるか?
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