2019年11月30日土曜日

#212 韓国政府はアホか?――国際広報戦略に警戒

   韓国政府はGSOMIA(日韓軍事情報協定)を23日の期限切れの直前22日に継続することを決めた。アメリカ政府の圧力下、これ以上の反米となることを避けたのだろう。 日本政府に対し、韓国政府は輸出管理強化を撤廃しない限り、協定を継続しないと言っていた。しかし、同協定は1年毎の更新だから来年のことは分からない。 アメリカ政府からは国務省と国防省から相次いで高官が訪韓して継続を説得したが、文大統領はなかなか応じなかった。
 これは日本にとって良いことだった。とうのは、私が滞米中から、在米韓国人が潤沢な資金で(韓国政府も金を出しているはず)議員と政府に対して強力なロビー活動によって反日キャンペインを展開してきたからだ。日本と韓国をよく知らない彼らには誤解を与えてきた。そのお陰で日本は悪者にされてきた。今ではアメリカ側も韓国政府を理解しただろう。 問題は韓国政府にあるのだ。

 ◇ 国会議長が新提案? 
 先般、韓国の国会議長が来日して早稲田大学での講演で新提案をした。  それは元徴用工への補償のために、日本と韓国の政府と企業が資金を拠出し財団をつくというものだ。運用は韓国政府が行う。前に日本政府が両国協定の中で10億円を韓国政府に払って慰安婦の個人補償をするというのに、半分の5億円を使っただけで、この基金は解散してしまった。これの蒸し返しのようなもので、とても韓国政府を信用できない。諸君はどう考えるか?  
 さて、行政を司る政府の人間でない国会議長が外国に来て政策提案するなどアホとしか言いようがない。逆に、日本の国会議長が外国で政策提案をすることなどあり得ない。

 ◇ 韓国の三権独立はばらばら 
 振り返れば、日韓関係の悪化は、韓国大法院(最高栽)が両国で解決されていた元徴用工に対する個人賠償を日本企業に求める判決を下したことから始まった。文大統領は三権分立の韓国では従わなければならないとして、来年には在韓日本企業の資産を売却するという。 韓国では大統領行政府は裁判所の判決には逆らえないとして強行する構えだ。 文大統領が言う三権分立はばらばらの三権だから始末が悪い。もし判決が逆だったら大統領はどう対応しただろうか?
  通常の二国間関係なら、日本政府は対抗策として在日韓国企業の資産を差し押さえするだろう。 世界の国々ては相互に資産を凍結または差し押さえをしている例は少なくない。  ただ、報復として日本政府がやれば韓国政府による広報の格好のネタにされる。韓国政府はいくつも日本政府に様々な提案をしているのに、すべて日本政府が応じないと持っていきたいのだ。

 ◇ 日本は島国でよかった
 私は滞米時代から、「なんと日本はむさくるしい国に囲まれているものよ」と感じた。 そして、「ああ、日本は島国でよかった」と思うようになった。  実際、韓国、中国、北朝鮮、ロシアとは日本海を隔てている。太平洋側には近隣の国がない。ありがたい。
  かつて学者や評論家が、日本について「島国根性」、「島国のため国際化できない」、「日本語は孤立している」、「国際常識が通用しない」、などと日本をこき下ろす意見を述べていた時代があった。最近ではあまり聞かない。当時は韓国と比較することがなかった。世間も韓国には関心がなかった。  
 今日では韓国に対する関心が強くなり、韓国が孤立していることが理解されるだろう。 韓国語は日本語以上に孤立している。  孤立がなんだと言うのだ。私は当時の学者や評論家に坊主になつてほしいと思う。

 ◇ 民主主義は時に脆い 
 民主主義というものは脆いものだ。 先般に「アラブの春」と呼ばれて、アフリカの諸国で独裁者を倒して民主政権が生 まれたが、現実にはほとんど成功していない。専門家が言うように、ある程度経済が発展して原始蓄積が整う必要があるのだ。世界には豊かでない小国で成功している例があっても、選挙で選ばれた首相や大統領は独裁者と紙一重だ。善玉か悪玉に支配される。
  そのため内戦や紛争が絶えない。 
 経済が発展してきた韓国の民主主義も国内世論が割れて、デモが激しい。これから先はどうなるか。  私は民主主義は経済と強い、良いリーダーが必要だ。

 ◇ 韓国の若者諸君へ 
 韓国は民主主義の国であるが、不幸にも擬似社会主義熱、北朝鮮熱、反日熱にかかつた病人か狂人の大統領を選んだ。就任後たった2年半で国を崩壊に導いてきた。諸君も加担している。 外交の失敗が大きい。 力を入れてきた北朝鮮志向は、自国が脅かされている核とミサイルの開発阻止をできず、北朝鮮の金剛山の振興も韓国が出資したホテルほかの施設に対し撤去を求められ、ASEANの機会に金委員長を招いても袖にされた。
  日本外交でも、GSOMIAこそ継続を決めたものの、ほかの課題は未解決のまま。
                   (完)






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