#10 女子プロ野球が設立
総選挙の各党キャンペーンが高まる最中、8月25日、関西に女子プロ野球の設立が記者会見で発表されました。本当に大丈夫か?と首をかしげました。
経営と並んで私の専門分野であるプロ野球の改革については、メディアではほとんど取り上げられることがないので、「若者塾」で一つの大テーマとして今後も継続して書いていきます。友達の間でも、「プロ野球の話はおもしろい」と言われます。逆に、他の話はおもしろくないということなのか?どちらであれ、このブログを一人でも多く開いてもらう効果を期待して前向きに考えることにします。
総選挙は予想された通り、民主党が大勝しました。私の考えでは、民主党が勝ったというよりは、自民党が勝たせたのです。つまり、自民党による長期政権が限界に達し、人はより大きな変革を求めた結果が出たのだと思います。
95年に帰国以来、国難の時代ととらえて自民党に期待し、支持してきた私でさえ、今回の政権交代を新鮮に感じています。メディアの政治報道が静まったら、次回では私の考えをまとめるつもりです。
選挙の後には、各候補には事務所撤収、経費支払い、収支報告書提出などの後始末の仕事があります。特に、落選した無所属候補にはこの敗戦処理は辛い。心から労をねぎらいたい。
関西に女子プロ野球が設立
本稿#7でプロ野球関西独立リーグの大阪か神戸の球団が、いずれ移転を余儀なくされると書いたのは7月11日。それから一ヵ月後、大阪球団のオーナーが経営から撤退することを表明し、新オーナーを求める事態になった。
これに先立つ6月にはリーグ全体の運営会社が撤退し、その後リーグ代表が新加入の三重球団の経営者に交代した。新代表はリーグの名称を「関西独立リーグ」から「関西・東海リーグ」に変えることを表明。リーグが関西から東海にシフトするという方針は経営者として正しい判断と言えよう。いずれ球団の立地が三重、和歌山のほかに岐阜、大津、奈良のどこかに移転することになるだろう。新リーグ経営者の手腕に期待したい。
さらに、総選挙キャンペーン最中の8月24日、記者会見で関西に女子プロ野球設立の発表があった。京都の健康食品会社「わかさ生活」が支援し、資本金3億円で「日本女子プロ野球機構」が京都と他の都市に立地する2球団で、来年4月に開幕するという。
代表は、1球団に1億2~5千万円の運営費がかかると予測しているから、それ相応の覚悟をしているようだ。他方、「チケット収入をあてにしない運営」という方針を示した。しかし、スポンサー会社の寄付頼りで、チケット収入をあてにしないというのでは、自助努力のモティベーションが生まれない、言いかえれば、強い利益志向が伴わない運営が本当に可能なのか?
リーグ存続を安定化するためには、本当は資本金を基金にできればよいのであるが、それでも年利10%の高率で3億円を運用しても3千万円の年間運営資金ではあまり足しにならないか。資本金は食われるのに対し、基金は温存されることに違いがある。
ここで、私が在米時代に観たアメリカ映画「プリティ・リーグ」のことを話してみたい。
この映画は、戦時中の1943年に設立された女子プロ野球を題材にしている。女子プロ野球リーグは当初4チームからスタート、48年には10チームに拡大されて年間に観客90万人を集めるほど人気が出た。
当時は女性には肌の露出が抑制されていた保守的な社会であったために、女子選手がショートパンツで長い脚の素肌を見せる姿に男の観客が興奮したのだという。その後ビキニが流行するようになると、女子プロ野球が衰退した。というのは、私のジョークで、本当は大リーグ野球が復興するとともに、54年に「プリティ・リーグ」は解散された。因みに、アメリカでは60年代初めまでビーチでビキニが禁止されていた。
知らなかったことであるが、50年代初めの日本にも女子プロ野球があった。
本命のプロ野球は約30試合を残し、終盤に入った。プロ野球経営の視点からは、シーズン後にひと波乱起きそうな予感がしている。
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