2012年2月6日月曜日

#64 金を少しでも貯めようーー自己規制の挑戦

一月にはやっとのことで『言論大阪』を一つ書いただけで『若者塾』を書けませんでした。苦しい正月の出だしだったのです。
 現在、経済小説を書いているのですが、これから10年生かされる間に二つ書く経済小説の一作目です。パソコンに向かうと頭が痛くなったり、眠くなったりして執筆拒絶症にかかっています。以前にも経験したことで、作家は「ブレーキがかかる」、「ペンが折れる」とも言っています。風邪を引いたせいもありますが、それよりもうまく表現できないのです。昔風に言えば、書いた原稿のできが不満足で、原稿用紙を丸めて捨てるような状態です。
 丸1ヶ月間、読書三昧に逃げ、蔵書処分の意図もあって手持ちの古い本を読みふけっていました。読みさしや読んでいない本が何冊もありました。昔、定期試験が近付くと、いらいらして読書したことを思い出しました。
 会社の仕事でも気力が減退するスランプを何度も経験しました。こういう時、仕事がたまっても一時休養するか、それでも自分を駆り立ててもがくかの選択がありますが、私はもがくタイプでした。諸君にも好不調の波があるはずで、どちらのタイプでしょうか。
 閲覧数も減りました。「堅い」、「長い」の意見、「もっと辛口で書け」、「もっと自分のことや体験を書け」という要望に応えられなかったせいでしょう。顧客の要望を満たせない商品が市場から受け入れられないことと同じことです。
 今年は要望に応えることと、もっと若者諸君に直接役に立つような内容にすることを肝に銘じます。月刊誌の論文調と言われる文から脱皮、品位がないときつい批判を受ける覚悟でやりますよ。

◇ 超緊縮で知恵を出すことは面白い 
 諸君は私が老後に悠々自適の生活をしていると思っているかもしれない。ところが、完全年金生活に入っていつも小遣いに不自由している。今では講演料もわずか、執筆も金にならない名ばかりの作家生活。昨年からは引越し資金をつくるために、我が家は超緊縮財政を実行している。家内の事業仕分けにより、文化費ゼロ、本代ゼロ、間食費ゼロ、交際費は最少、旅行は年一回、葬儀や法事があった場合は旅行なし。
 さらに、事業仕分け屋は外食を含めて食費を圧縮するとのこと。私はもともと大学と会社の寮生活のお陰で粗食志向だからno problem ! それどころか、アメリカ時代にビジネス会食で美食をしていたせいか、帰国直後の健診で脂肪肝、コレステロール、高血圧(軽度)、中性脂肪過多、大腸ポリープの5種目に引っかかった。ポリープ切除以外は薬と雑食だけで2年くらいで全快した。
 今年は私の携帯電話をもっとも簡便で安いものに変えられる。私はすべてパソコンに集中しているから、多機能のスマホは要らない。no problem !。通信費も安くなる。
 この半年の倹約強化生活で気がついたことがある。それは、始めの不満から我慢の苦痛に変わり、今は面白いという風に気分が変わってきたこと。そう、諸君、倹約の限界を追及することはなかなか面白いよ。

◇ 金を全力で貯めよう
 諸君の中で困窮しているか、失業中なら、「気楽な年寄りが何を言うか」と叱られるかもしれない。それでも、倹約の限界を求め、1円でも貯めることを求めたい。今はそんな時。金を貯めることで自己規制を鍛練してほしい。
 健康管理も大事。昔、学生寮に生活していた時、倹約を極めていた後輩のM君がいた。彼は貧しい家庭の出身、奨学金二つをもらう医学部生だった。ある夜、彼の部屋をのぞくと、安く手に入れたキャベツ、人参、きゅうりをそのままかじっていた。彼曰く、「腹に入れば栄養に変わりない」と。学寮食では野菜が不足するから、これが彼の健康管理策だった。私はここまで徹しられなかったが、いつも空腹をしのぐために、学生食堂で昼食を取る時には、「ライスカレーライス」を得意技にしていた。つまり、安いライスカレーに追加のライスを取り、一人前のカレーを二つのライスにうまく均等に配分した。
 今、貯金箱に入ってきた500円玉を貯めている。一年に7,8万円が貯まる。
 自己規制は生涯の財産だ。困難な時こそ自己規制を試す機会になり、知恵を呼ぶ。

◇ 消費税が8%に上がる 
 諸君には痛いことかもしれないが、まだ先の話だから苛々することはない。
 70歳以上の医療費負担を20%に上げることが先送りされて残念。これで2790億円の老人医療予算を削れなかった。若者のために浮いた分を使えばよいと思っていたから。週に2回狭窄症の痛みが残るのでリハビリに通っていたが、約30分の機械治療がたったの120円(1200円の間違いではない)、医師の診断を受けても340円、いつも年寄りの客でいっぱい。これじゃ国の医療予算が持ちこたえられるわけがない。
 前回、消費税が5%に上げられる時には反対で大騒ぎした。大阪では近隣の町からおばはんと婆さんの群れがデパートなどに事前買いのため押し寄せた。1万円の買い物をしても、値上がり分の2%は200円で電車賃も出ないというのに。
 今回も8%に上がっても差は3%、我々は倹約でしのげる。経済のためには金持ちがどんどん消費してくれればよい。
 諸君、世間の風潮に乗せられるなかれ。             (完)


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2 コメント:

さいきゆみ さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
さいきゆみ さんのコメント...

私の小遣い稼ぎは、持ってる本を売ることです。こう見えても本のメキキは普通よりはあるので、これは売れるなという本を買ってきて読んで売ります!

古本屋で仕入れてきます。
アマゾンで簡単に売れます。

きっかけは、引越しで本が邪魔になり、もったいないから売ってみようとアマゾンで売ったらあっという間に3万円くらいになりまして…

結構専門書などで読み終わったやつなどが、高くつけても売れました。

岡本さんなんか、高そうな洋書とか持っておられるし、引越しをチャンスにやったらいいと思いますが。

これを世の人は「セドリ」と言います。

大金持ちも驚いた105円という大金

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